2008年5月28日水曜日

円高進行や米株先物安を背景に短期筋が午後中盤から

◆東京株式市場・大引け=大幅反落、短期筋が債先買い/株先売り


日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:> 
終値 13709.44(-183.87)   終値 13730(-200)
寄り付き 13937.14 寄り付き 13950
安値/高値 13665.57─13979.39 高値/安値 13660─14000
出来高(万株) 203859   出来高(単位) 125346
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 [東京 28日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は大幅反落。一時、前日比
200円を超える下落となった。円高進行や米株先物安を背景に短期筋が午後中盤から債
先買い/株先売りを仕掛け崩れた。下値での国内勢の買いもみられたが買っては投げる弱
めの動きだったという。
 業種別では原油価格下落を嫌気して石油や鉱業、商社など資源関連株が売られた。米ハ
イテク株高などを好感し朝方は電機株に買いが先行したが為替が円高方向に振れたことで
値を消した。

 東証1部騰落数は値上がり226銘柄に対し、値下がりは1419銘柄。変わらずは
76銘柄だった。

 後場寄り直後、短期筋から債先売り/株先買いが入り日経平均は下げ幅を縮小させたが、
上値が重いと見るや巻き戻しにかかったとみられている。GLOBEX(シカゴの24時
間金融先物取引システム)で米株先物がさえない動きを示していたほか、為替が円高に振
れていたことも株先売りに拍車をかけた。
 市場では「外資系証券経由で株式先物売り/債券先物買いが継続している。為替がやや
円高に振れていることもあって手を出しにくくなっているようだ」(準大手証券エクイテ
ィ部)との声が出ていた。 
 下値では国内勢の買いがみられ東証1部売買代金は2兆2923億円と依然活況水準に
はほど遠いものの、前日(1兆7844億円)よりは膨らんだ。ただ「買ってはすぐに投
げる。地合いは良くない」(国内証券ディーラー)との指摘もあった。

 原油価格の下落に関しても「総じてみれば企業業績にプラスの影響を与えるし、過度な
インフレ期待も抑えられる。コモディティーから株式への資金シフトも期待できよう。1
バレルあたり100ドル以上の水準であれば、オイルマネーが急激に縮小するということ
もない」(野村証券エクイティ・マーケットアナリストの佐藤雅彦氏)と株には長期的に
プラスとみられているが、きょうの東京市場では資源関連株への利益確定売りを通じ足を
引っ張った格好だ。

 新規投信の設定は前週後半に買いの原動力となったとみられており、今週も週末に日本
株対象の投信の設定が予定されているが「前週に比べてインパクトは小さそうだ。現状の
相場では仕方ないだろう」(国内証券)との観測が出ている。

 個別では、三菱商事<8058.T>や新日本石油<5001.T>、住友金属鉱山<5713.T>など資源関
連株が売られた。朝方しっかりしていたソニー<6758.T>やトヨタ自動車<7203.T>がマイナ
ス圏に沈んだ。
みずほフィナンシャルグループ<8411.T>や三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>など
メガバンクも後場以降マイナスとなった。
 一方、半導体部門をローム<6963.OS>に売却する方向と一部で報道されたOKI<6703.T>
が買われた。
 東芝<6502.T>も後場上値を伸ばした。28日前引け後に、同社のグループ会社であるウ
ェスチングハウス(WH)が米国で原子力発電プラントを受注し、契約を締結したと発表
したことが買い材料。

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