2008年4月17日木曜日

東京株式市場で日経平均は3日続伸

◆東京株式市場・大引け=3日続伸、米企業決算を好感し金融株などに買い戻し


日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:> 
終値 13398.3 +252.17 終値 13440 +240
寄り付き 13315.83 寄り付き 13460
安値/高値 13313.06─13495.94 高値/安値 13370─13520
出来高(万株) 186331 出来高(単位) 87493
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 [東京 17日 ] 東京株式市場で日経平均は3日続伸。一時300円を超
える上昇となった。JPモルガン・チェースやIBMなどの米企業決算を
好感して市場の不安心理が後退。金融株や輸出株を中心に買い戻しが先行した。ただ、午
後は17日のメリルリンチの決算発表などを前に短期筋が利益確定売りを出し、
上げ幅を縮小させた。商いは2兆3500億円と今週前半に比べてやや膨らんだが、活況
と言われる3兆円には遠いレベルだった。

 東証1部騰落数は値上がり1255銘柄に対し、値下がりは339銘柄。変わらずは
128銘柄だった。
 
 米金融機関や大手ハイテクの決算がそれほど悪くないとの見方から市場の不安心理はい
ったん後退している。
 投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・
インデックス(VIX指数)<.VIX>は16日、9.88%低下し20.53で引けた。こ
れは20.26で引けた2007年12月27以来の低水準。
 市場では「これまでヘッジファンドなどでみられたリスクアセットはすべて売り払おう
というムードは後退している。日米ともにショートカバーが主体で新規の買いが入る感じ
ではないが、バリュエーションがほとんど効かなかった一時の状態からは脱した」(外資
系投信ストラテジスト)との声が出ている。

 ただメリルリンチやシティグループなど「大物」の決算発表を控えている
ため慎重なムードも市場には残っている。「国内機関投資家は打診的な買いは入れても本
格的な買いには慎重だ。個人投資家はほとんど動いていない」(国内証券トレーディング
部)。海外勢も欧州系資金や中東マネーが買いを入れているとの観測が出ているが、上値
を追う買いではないという。
 日経平均は7日の直近高値(1万3485円90銭)をいったん上抜いた後、利益確定
の売りもあり伸び悩み1万3500円にはとどかなかった。

 買い戻しの中心となっているのがメガバンク株だ。サブプライムローン(信用度の低い
借り手向け住宅ローン)問題の影響を受けて前年夏以降、下落基調が続いていたが信用取
り組みの改善もありリバウンド色を鮮明にしている。三菱UFJフィナンシャル・グルー
プ<8306.T>は終値で2月5日以来となる1000円大台を回復した。
 一方、下落相場のなかでも業績拡大期待から堅調な値動きをみせていた大手商社株が軟
調。三菱商事<8058.T>や三井物産<8031.T>が続落となった。

 ユナイテッド投信投資顧問シニアファンドマネージャーの高塚孝一氏は「ファンダメン
タルズ的に何か変わったというわけではないが、リスクマネーを出せる人達はチャンスと
思っているようだ。金融や小売りなど内需系セクターの一角が買われ、金融相場色を強く
している」と述べ、業績相場から金融相場へのフェーズ転換を指摘している。

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