2008年1月10日木曜日

終値で昨年来安値を更新

◆ 東京株式市場・大引け=反落、終値で昨年来安値を更新

日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#jni:> 
終値 14388.11 -211.05 終値 14400 -200
寄り付き 14546.32 寄り付き 14560
安値/高値 14388.11─14584.73 高値/安値 14380─14610
出来高(万株) 191620 出来高(単位) 87978
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 [東京 10日 ] 東京株式市場で日経平均は反落した。先物に外資系証券
からの売りが継続的に出て株価の上値を抑える一方で、国内投資家が明日のSQ(特別清
算指数)と今晩のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に様子見姿勢を
強め、終日、売り先行の展開だった。大引け間際には、200円を超す大幅な下落となり、
終値で昨年来安値を更新。2006年6月14日終値以来の安値水準となった。

 業種別では、医薬品が上昇した。米国を中心に景気への不透明感が広がるなかで、相対
的にディフェンシブ株である薬品株に買い安心感が出ており、武田薬品工業<4502.t>やア
ステラス製薬<4503.t>など大手薬品株が買われた。空運と食品も上昇。一方、鉱業や不動
産、石油・石炭、証券の下落が目立った。
 東証1部騰落数は値上がり373銘柄、値下がり1272銘柄、変わらずは84銘柄。

 きょうの日経平均は、米国株市場は堅調だったものの「日本株は前日の段階で米株高を
織り込んでいたため反応せず、逆に戻り売りに押された」(準大手証券トレーダー)とい
う。
 また、一部の外資系証券から日米の景気後退リスクを指摘するリポートが出ていること
も市場で話題となった。これらを受けて、「きょうのところは、配当利回りの高いところ
や、医薬品や食品などのディフェンシブ株を個別に物色するぐらいしかできない」(国内
証券)とあきらめの声が挙がった。

 バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演については、利下げにつながる発言
に期待が集まる一方で「米リセッション(景気後退)懸念が広がる中で、米景気が金融政
策でコントロールし切れるかという不安が出てきている。バーナンキ議長の講演予定への
期待は乏しい」( 三菱UFJ証券・投資情報部部長代理、山岸永幸氏)との見方も出た。

 日本株のさえない動きは日本独自の要因との指摘もある。三菱UFJ投信・ストラテジ
ストの石金淳氏は「米国はリセッション手前であるのに対し、日本はすでにリセッション
入りしている。世界中で日本株が一番下落しているのはこのためだ。OECD(経済協力
開発機構)の景気先行指数の6カ月毎比をみても、欧米と比べて日本が極端に悪い」と述
べた。

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