2008年1月23日水曜日

東京株式市場で日経平均は反発した

◆東京株式市場・大引け=反発、米利下げ好感した買い一巡後は重い展開


日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#JNI:> 
終値 12829.06 (+256.01) 終値 12800 (+290)
寄り付き 12756.31 寄り付き 13030
安値/高値 12619.78─13063.78 高値/安値 12620─13130
出来高(万株) 252806 出来高(単位) 194804
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 [東京 23日 ] 東京株式市場で日経平均は反発した。米緊急利下げと円
高一服を好感し、主力株中心に買い戻しが先行。上げ幅は一時450円を超え1万
3000円台を回復したが、米株先物がマイナス圏で取引され、再び円高方向に為替が動
くと上値が重くなり伸び悩んだ。米利下げは好感されたものの、信用収縮や景気減速懸念
を払しょくするには至らず、積極的に上値を買う投資家に乏しい状態が続いている。
 東証1部騰落数は値上がり1444銘柄、値下がり220銘柄、変わらずは62銘柄。

 市場参加者にとって米緊急利下げの評価は簡単ではなかった。欧州株価が上昇した
一方、米株は下げ幅を縮小させたもののマイナス圏を抜けずじまい。「緊急利下げの実施
と0.75%の下げ幅は米連邦準備理事会(FRB)にとって異例中の異例の政策である
が、市場である程度予想されていたことでもあった」(国内証券投資情報部)という。
 前日に日経平均は750円下落しており、買い戻しには絶好のタイミングと材料だった
が、米当局に敬意を表するような朝方の買い戻しが一巡すると東京株式市場は上値が重い
展開が続いた。
 他のアジア株式市場も22日の急落直後にしてはリバウンド力に欠け、米利下げの「神
通力」の弱さを示す形になった。ソウル<.KS11>は約1.2%、インド<.BSESN>も4%程
度(日本時間午後3時49分現在)の上昇率で、台湾<.TWII>は2.29%安で引けた。
 市場では「グローベックスの米国株先物が大きく下落しており、アジア市場にも軟調な
値動きが見られる。23日の米国株は続落するのではないか。米緊急利下げでも世界の株
安連鎖に歯止めがかからない可能性が出てきた」(準大手証券)との声が出ていた。

 リーマンブラザーズ証券・チーフストラテジストの宮島秀直氏によると、海外投資家か
らは米利下げだけではサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を
解決できず、1)米国の国内総生産(GDP)の2%程度となる3000億ドルレベルの
景気対策、2)中央銀行による大量のインジェクション(資金供給)、3)問題のある金
融機関への資金注入──といった政策が必要になるとの指摘が出ているという。

 29日に英独仏伊の首脳がヘッジファンドの自主規制と市場の安定について協議するほ
か、2月9日には7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が東京で開催される。市場か
らは「こうした場で国際的な政府レベルの協調体制が示され、マーケットに伝われば安心
感が広がる可能性はある」(新光証券・エクイティストラテジストの瀬川剛氏)と期待す
る声があった。

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