2008年3月3日月曜日

1万2572円68銭付近が底になるとの見方も多い

◆東京株式市場・大引け=大幅続落、円高と株安の連鎖強まり1万3000円割れ


日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#2JNI:> 
終値 12992.18 -610.84 終値 12990 -570
寄り付き 13412.87 寄り付き 13160
安値/高値 12992.18─13413.63 高値/安値 12990─13180
出来高(万株) 212602 出来高(単位) 125775
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 [東京 3日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は大幅続落。前週末比600円を
超える下落となり安値引け。日経平均は終値で1月23日以来の1万3000円割れとな
った。経済指標の悪化などで米経済減速と信用収縮に対する懸念が強まっていることを背
景に、スパイラル的な円高進行と株安の連鎖が再び起きている。海外勢の処分売りが出て
いるという声もあり、依然として外部環境次第の相場だが、日本株も正念場を迎えている。

 東証1部騰落数は値上がり91銘柄、値下がり1615銘柄、変わらずは22銘柄だ
った。

 株安と円高の同時進行が再び進んでいる。円高による日本経済の影響についてはさまざ
まな見方があるが、現時点では日本の輸出企業の業績不安にスポットがあたっている格好
だ。「現在の為替水準は前年のピークから約2割程度、円高が進んでいる。10%の円高
は日本の国内総生産(GDP)を約0.2%引き下げる計算になるため、現状の円高が続
けばGDPを約0.4%押し下げる要因になる。日本の潜在成長率は1%後半とみられて
おり、0.4%の押し下げは小さくないと言えよう」(みずほ証券エクイティ調査部シニ
アエコノミストの飯塚尚己氏)と短期的なマクロ経済への影響は避けられないとの見方も
ある。経済学的な因果関係はともかく円高が株安を呼び、株安が円高を呼ぶ連鎖的な様相
が強まっているのは確かだ。
 
 29日発表の2月の米シカゴ地区購買部協会景気指数など米景気指標が悪化、さらに世
界最大の保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が29
日、四半期ベースで過去最大の赤字計上を明らかにしたことで信用収縮懸念が再び台頭し
ている。「現物市場で断続的に処分売りが出て反発力が鈍い。国内勢、海外勢とも売りス
タンスだ」(欧州系証券株式営業部)。海外勢がリスク回避のためにポジションを閉じて
現金化させる動きが強まっているという。

 ただ、1月22日の日経平均1万2572円68銭付近が底になるとの見方も多い。モ
ルガンスタンレー証券ストラテジストの神山直樹氏は「1万2572円68銭は2008
年度の企業業績で約15%の減益を織り込んだ水準だ。当社では来年度の増益率はゼロ%
と見込んでおり、仮に1月安値を切ることになれば割安感が強まることになるため、それ
以上、下値が叩かれることはないと予想している」と述べる。米金利引き下げや減税など
の施策が効果を示し年後半には米景気が回復するとみているという。

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